起業家は「セイレーンの誘惑」の話を心に刻もう
オランダの財務大臣室には「セイレーンの誘惑」というタイトルの絵画が飾られています。みなさんは、この絵画の題材となった「セイレーンの誘惑」の物語をご存知でしょうか?
起業家や経営者であれば、この話のことを、ぜひ知っておきましょう。そして、自らを戒める教訓にしましょう!
セイレーンの誘惑とは
セイレーンは、古代ギリシアの長編叙事詩ホメロスの「オデュッセイア」の中に登場する怪鳥です。
セイレーンは海のとある島に住み、美しい歌声で航行中の人を惑わし、船を遭難・難破させていました。「オデュッセイア」の主人公である英雄オデュッセウスは、祖国に帰国する際、セイレーンの住む海域を通らなければなりませんでした。そこで、セイレーンの住む海域を通る際、オデュッセウスは船員には耳栓をさせ、自分の体をマストに縛り付けることにしました。
1人だけセイレーンの歌が聞こえるオデュッセウスが暴れ出すと、歌に惑わされていると判断して船を進め、オデュッセウスが落ち着くと安全であると判断し、無事にセイレーンの海域を通過したのでした。
これがセイレーンの誘惑に関する物語の概要になります。
なぜオランダの財務大臣室に飾られているのか?
セイレーンの美しい歌声に惑わされて船が座礁してしまわないよう、オデュッセウスは自らの体をマストに縛りつけました。誘惑に負けまいと必死に頑張っているオデュッセウスの姿は、財政健全化という難しい航海で誘惑に負けない絵姿だということで財務大臣室に飾られているそうです。
甘い幻想に振り回されると、財政は暗礁に乗り上げる。
財政健全化の難しさを厳しい航海に重ねて、自らを戒める意味があるようです。
起業家・経営者が遭遇する誘惑
事業をしていくと様々な誘惑に遭遇します。そのため、経営者は、オデュッセウスが自らの体をマストに縛り付けたような「事前の自己拘東」の必要性を決して忘れてはいけません。
とくに事業経験のない起業家は、色々な誘惑に振り回されます。自分が前のめりになっていないか、他者のアドバイスを素直に聞くことができているか、今一度、自分を見つめ直してください。起業家が遭遇する誘惑の中で、最も危険で、 最も遭遇しやすい誘惑があります。それは「自分の事業を大きく見せたい」誘惑です。つまり「見栄」です。事業を大きく見せたいと思うあまり、過大投資をしてしまい、無駄に資金を使いすぎて資金ショートに陥るパターンです。
まとめ
多くの起業家が「自分の事業を大きく見せたい」誘惑によって大きな損失を出しています。その失敗した理由は「自分は大丈夫」という過度な自信があったからだと思います。みなさんはそうならないよう、セイレーンの誘惑に打ち勝ったオデュッセウスのごとく、安全な航路を進んでください。
今回はここまで。
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