設備導入に伴う工場の増改築はものづくり補助金の対象か?
ものづくり補助金とは、新しい製品やサービスを開発する中小企業・小規模事業者が、機械等の設備を導入するときに交付される補助金です。主に製造業が機械を導入するときに利用されるケースが一般的な使いみちといえるでしょう。
しかし、「新しい機械を導入したいけど、工場のスペースが足りないよ」という事業者さんも多いと思います。では、設備の導入に伴う工場の増改築やレイアウト変更にかかる費用は、ものづくり補助金の対象にできるのでしょうか?
ものづくり補助金とは
ものづくり補助金(一般型)は、補助される金額が100万円~1000万円となっており、補助対象経費の2分の1(中小企業)、もしくは3分の2(小規模事業者)が補助金として受け取れます。
この補助対象経費、いわゆる補助金の使いみちは以下の通りとなっています。
・機械装置
・システム構築費
・技術導入費
・専門家経費
・運搬費
・クラウドサービス利用費
・原材料費
・外注費
・知的財産権等関連経費等
この補助対象経費の中に「外注費」という項目があります。そのため、設備の導入に伴う工場の増改築やレイアウト変更にかかる費用なども対象になりそうですよね。
工場の増改築は補助金対象になるか?
結論からいうと、答えは「NO」です。
ものづくり補助金の補助対象経費である外注費に、「建物の増改築」は含まれていません。ものづくりのための設備投資に伴う費用のように思われがちですが、「工場の増改築やレイアウト変更にかかる費用」は補助対象外なのです。
どのような外注費が補助対象になるか?
それでは、どのような費用が「補助対象経費となるの外注費」に含まれるのか確認しておきましょう。
ものづくり補助金の公募要領(2021年8月時点)によると、補助対象経費となるの外注費は「新製品・サービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)・検査等の一部を外注(請負、委託等)する場合の経費」となっています。あくまでも、新製品・新サービスの開発にかかる外注費でなければなりません。
また、「外注費」において注意してほしいポイントは以下の4点です。
(1)外注先が機械装置等の設備を購入する費用は、原則として補助対象になりません。
(2)外注する場合、外注先との書面による契約の締結が必要になります。
(3)機械装置等の製作を外注する場合、外注費ではなく「機械装置・システム構築費」に計上します
(4)外注先に、技術導入費、専門家経費を併せて支払うことはできません
これから「ものづくり補助金」を申請する際、外注費の申請を検討している方は、これらの点に注意して申請しましょう。
まとめ
設備導入に伴う工場の増改築やレイアウト変更などの費用は、残念ながら、ものづくり補助金の対象経費になりませんでした。しかし、ものづくり補助金は、中小企業や個人事業主にとって非常に有用な補助金の一つであることに変わりはありません。設備を導入する前に、ぜひ「ものづくり補助金」を活用できないか検討してみましょう!
今回はここまで。
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