【令和6年・2024年】事業再構築補助金は継続へ
令和5(2023)年12月に経済産業省から、令和6(2024)年に執行される補助金に関する資料(=令和5年度補正予算案の概要資料)が発表されました。この記事では中小企業や個人事業主の関心が高い「事業再構築補助金」の実施内容等について解説しています。
事業再構築補助金は令和6年度も実施予定
結論から言うと、経済産業省の予算要求の中に事業再構築補助金が含まれているため、令和6年度も事業再構築補助金は実施される見通しです。
しかし、これまで実施してきたポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための新市場進出、事業・業種転換、事業再編といった企業の思い切った事業再構築の支援については見直しを行うと明記されています。
また、補助金の目的についても、今まではコロナ禍や物価高対策がテーマとなっていましたが、今回は中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするため、「人手不足に悩む中小企業等に対して省力化投資を支援する」に変わっており、補助金の主旨も大きく変更されています。
具体的なスキームとして、IoT、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品をカタログに掲載し中小企業が選択して導入できるようにするスキームが検討されています。まだ補助金の枠組みが決まっていないため追加情報が発表されないと具体的な要件等は分かりませんが、使いみちが限定される少し使いづらい補助金になる可能性があります。
補助金額・採択者数は減少する見通し
基本的に、採択者数は「補助金の予算規模の大きさ」によって変動します。前年度の予算規模は5800億円と非常に大規模な補助金でしたが、政府内において「新型コロナ対策としての役割は終わりつつあり、事業再構築補助金の一部は廃止もしくは抜本的に事業を見直すべき」との意見が出るなど、今年度の予算総額は1000憶円と前年度の6分の1程度となっています。
つまり、前年度の予算総額5800億円から1000億円まで減少しているため、単純に考えれば、補助金の上限額の大幅な引き下げ、採択者数の減少となると予想されます。また、採択後も3箇月に1回程度のモニタリングなど厳格にデータ収集が求められることになっており、事務負担も大きくなる見通しです。今まではコロナ禍等の緊急対策の補助金という位置づけであったため、取り扱いも甘めでしたが、今後は厳格なルールのもとで行われることになりそうです。
これまでの再構築補助金との比較
次の経済産業省の資料のとおり、事業再構築補助金は大幅に枠組みが変更されることになります。
なお、補正予算とは、例年11月から12月の間に予算編成が行われ、翌年の1月頃の国会審議を経て成立し、 4月以降に執行されるものになります。
■ 令和5年度(2023年度)補正予算 ※令和6年度に執行予定
■ 令和4年度(2022年)補正予算 ※令和5年度に執行
まとめ
事業再構築補助金は追加情報が発表されないと、どのような事業者が申請できるのか、どのような使いみちで申請できるのか大枠も分からない状況となっています。詳細は追加情報があり次第、このホームページなどで公表したいと思います。
なお、現在の補助金の申請は「GビズIDプライム」を取得し、電子申請を行うことが主流です。今後も補助金の活用を検討されている方は、今のうちにGビズIDプライムの取得を進めておきましょう。
今回はここまで。
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