(第13回)事業再構築補助金の公募時期と今後のスケジュール
事業再構築補助金は、今もコロナの影響を受けている事業者、ポストコロナに対応した事業の再構築にチャレンジする事業者を支援する大規模補助金の1つです。第13回の事業再構築補助金はいつ始まるのか、また今後も事業再構築補助金は続くのかと疑問に思われる方も多いと思います。
事業再構築補助金の現状
事業再構築補助金はこれまで計12回の公募がありました。第11回が令和5年8月10日(締切:令和5年10月6日)に、第12回は令和6年4月23日(締切: 令和6年7月26日)に公募があり、第11回と第12回の間に、およそ10ヵ月の期間が空いています。
実は、この間に政府内で「事業再構築補助金の存在意義」について話し合いが行われ、要約すると有識者から以下のような指摘がありました。
新型コロナ対策としての役割は終わりつつあり、補助金のうち、コロナ対策にかかる部分は廃止、もしくは抜本的に申請条件等を見直しすべきである。
申請書や財務諸表の精査、四半期ごとのモニタリングといった仕組みが確立されない限り新規採択は一旦停止すべきである。それができない場合は、継続する必要は認められないため、予算を国庫に返納すべきである。
この背景には、実際に事業再構築補助金を受けたにも関わらず、有効な事業再構築がなされていない(成果が出ていない)ということなどがありました。このような指摘を受けて、第12回の事業再構築補助金の公募は、著しく後ろ倒しとなってしまいました。
今後の事業再構築補助金の公募について
政府内で事業再構築補助金の存在意義について疑義が持ち上がったことから、今後、事業再構築補助金は廃止されるという見方もあります。しかし、結論から言うと、事業再構築補助金は今後も継続して公募があると推測できます。その主な理由は、次の2つです。
理由① 骨太方針2024の閣議決定
令和6年6月21日、「経済財政運営と改革の基本方針2024~賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現~」(骨太方針2024)が、経済財政諮問会議での答申を経て閣議決定されました。その骨太方針の内容を精査してみると、次のような記述があります。
骨太方針2024(抜粋)
現在、国の政策において最も重視されていることの1つが「賃上げ」です。そして、賃上げの定着のためには「中小企業の賃上げが必要不可欠」という考えを国は持っており、「中小企業の賃上げの原資を確保するために、中小企業の稼ぐ力を後押しすること」ということが政策の基本的なスタンスとなっています。このことから、中小企業支援の補助金が無くなることはないと推測できます。
また、事業再構築補助金については、上記の骨太方針に示されているように、成長市場に参入する事業者の支援(いわゆる「成長分野進出枠」のこと)に力を入れていることが伺えます。骨太方針2024の別の資料においても、「賃上げの定着と戦略的な投資による所得と生産性の向上」が社会課題として挙げられており、その中で、中小企業の稼ぐ力を後押しすることが方針として定められています。このことから、事業再構築補助金は今後も継続すると推測できます。
理由② 事業再構築補助金の履行体制
事業再構築補助金は、「中小企業等事業再構築促進事業」という内容に基づいて実施されています。この中小企業等事業再構築促進事業ですが、下記のとおり、令和6年8月1日に履行体制が更新されています。そもそも事業再構築補助金が終了する予定であれば、わざわざ今のタイミングで履行体制を更新・公表する必要性はありません。このことからも、事業再構築補助金は当面の間、公募を予定している方針であることが伺えます。
中小企業等事業再構築促進事業の履行体制
令和6(2024)年内に新たな公募があるのか?
前述した有識者の指摘のとおり、事業再構築補助金については、非常に厳しい目が向けられていることは間違いありません。そのため、これまで以上に審査は厳しくなり、審査が完了するのも相応の時間がかかると推測できます。事業再構築補助金の申請件数にもよりますが、採択結果が出るまで、おおむね3ヵ月程度かかると思われます。第12回の公募締切日が7月26日であったので、採択結果が発表される(審査が完了する)のは10月末頃だと予想できます。
これまで以上に審査が厳しくなることを想定すると、第12回の申請分の審査がある程度完了するまでは、次回の公募は始まらないと思われます。そのため、年内に公募があったとしても、11月~12月頃がひとつのメドになるでしょう。
事業再構築補助金と類似する補助金について
事業再構築補助金の公募回数が少なくなると仮定した場合、事業再構築補助金に代わる類似の補助金がないのか気になるところです。実は、事業再構築補助金以外にも類似の補助金は多く、他の省庁、地方自治体、業界団体、財団などで実施されています。
例えば、国税庁から発表されている「令和6年度予算酒類業振興支援事業費補助金」のような補助金です。
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/boshujoho/pdf/0024007-030_02.pdf
しかし、事業再構築補助金のように、幅広い業種、幅広い使いみちで利用できる使い勝手の良いものではなく、業種、事業内容、本店所在地、従業員規模などで使える企業が限定されます。また、スケジュールも非常にタイトで、気づいたときには締切りを過ぎているということも珍しくありません。
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事業再構築補助金は多くの人が使える汎用的な補助金となりますが、その他の補助金は、人によって使えるものと使えないものが大きく分かれます。また、公募が始まって、1ヵ月前後に締切りを迎えるといったタイトなスケジュールで実施される傾向にあります。
下記の資金調達アシスタントにご登録いただければ、あらかじめお客様の事業内容を確認して、お客様が使えそうな補助金をタイムリーにご連絡することができます。また、事前に事業内容を把握するので、タイトなスケジュールであっても補助金の申請サポートが可能です。毎月の利用料(月額770円)も、サポート費用からお支払い相当分を値引きできるため、実際の負担は少なくて済みます。ご関心があれば、ぜひご登録ください!
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