決算月を決めるときの4つのルール
会社は決算月を自由に決めることができます。
自由に決めることができるからこそ、決算月は戦略的に決めなければなりません。
決算月を決めた後も不都合があれば変更できますが、
手間と費用が余計にかかってしまいます。
「こんなこと考えていなかった!」となる前に
決算月を決めるときのルールを確認しておきましょう。
決算とは?
決算とは、ある一定期間(事業年度)の収支を計算して、会社の業績を明らかにすることです。決算では貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を作成し、税務署に申告します。
決算月を決めるということは、一定期間(事業年度)の区切りを決めることです。
この区切りとなる最後の月が「決算月」です。
決算月を決める4つのルール
ルール1.会社を設立した月の「前月」を決算月とする
会社設立時の資本金額が1,000万円未満の会社は、所定の条件を満たすことで、
設立1期目と2期目の消費税が免除されます。
そのため、会社を設立した月の前月を決算月とすれば、
納税義務の免除期間を最長に設定することができます。このとき会社を設立した月が、事業年度の開始月(期首)となります。
ルール2.繁忙期を期首に設定する
繁忙期は通常の月に比べて、売上や利益額が増加します。
繁忙期を事業年度の始まりに設定すると、
繁忙期で予想以上に大きな利益が出ても、決算を行うまで時間があるので適切な節税対策ができます。
逆に、繁忙期が事業年度の終わりに近いと、予想以上の利益が出た場合、節税対策が間に合わない可能性があります。
結果として多額の税金を支払うことになるかもしれません。
ルール3.納税月と資金の必要時期の重複を避ける
事業者にとって「納税」は大きな負担です。
納税と他の大きな支出が重なると、一時的に資金繰りが悪化します。
たとえば、納税月と従業員の賞与月が重なると、通常月よりキャッシュアウトが多くなり資金繰りが悪化します。
また納税月と年末商戦のための仕入月が同時期だと、思うような仕入が行えず経営に支障が出るかもしれません。
納税月は、原則、決算月の2カ月後です。
納税月と他の大きな支出が重ならないように、しっかりと調整しましょう。
ルール4.3月を決算月にしない
決算月を3月とする会社は非常に多く、この時期、公認会計士や税理士の事務所は極めて多忙になります。
そうなると、一社当たりの対応がどうしても薄くなってしまいます。
特にこだわりがない限り、3月を決算月とすることは避けましょう。
まとめ
決算月を適当に決めるのは良くありません。今回紹介した4つのルールを参考に、適切な決算月を考えましょう。
今回はここまで。
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