定款の事業目的の書き方|4つのポイント
会社を設立するときは、会社がどのような事業を行うのか、あらかじめ会社の活動範囲(=会社の目的)を決める必要があります。会社の目的の書き方やポイントを確認しておきましょう。
会社の目的とは?
会社を設立するとき、会社がどのような事業を行うのか、会社の活動範囲(=会社の目的)を決めなければなりません。会社は、会社の目的に記載されていない事業は行うことができません。
会社の目的は取引の安全を確保するために定めるものです。
つまり、みなさんの会社と取引を考えている取引先や出資者が、みなさんの会社がどのような事業を行っているかを知るためのものです。
そのため会社の目的は、会社の設立登記が終わった後、誰でも閲覧できる状態になります。
会社の目的の書き方≒「自由に書いて良い」
会社の目的は「こう書かなければならない」という決まりはなく、自分の好きな表現で自由に記載することができます。ただし、最低限のルールとして「適法性、営利性、明確性」の要件を満たしていなければなりません。
適法性
当然ですが、違法性のあるものを目的に定めることはできません。例えば、加害行為の代行、覚せい剤の輸入などです。
営利性
株式会社や合同会社は営利法人であり、商行為によって利益を得ることが想定されています。そのため、非営利のボランティア活動などを目的として定めることはできません。
明確性
広く一般に分かる言葉であれば問題ありません。会社の目的は自分の好きな表現で記載することができますが、取引相手が閲覧することを想定し、誰もが理解できる文章にしましょう。
会社の目的を書くときの4つのポイント
ポイント1.ひな型を参考にする
会社の目的は自由に記載することができますが「定型的な表現(決まり文句)」で記載することをオススメします。インターネットで検索すれば、多くのひな型を見つけることができます。
目的の記載に不備があると、事業に必要な許認可が取得できなくなるかもしれません。特に許認可を必要とするビジネスでは、ひな型通りに記載しておく方が安全でしょう。
ポイント2.将来的に行う可能性のある事業を記載しておく
平成28年の法務省の統計データによると、会社の目的の変更件数は約6万8千件ありました。
会社設立後に目的を変更すると追加費用が発生します。そのため設立後すぐに行う事業ではなくても、将来的に行う可能性のある事業については目的に記載しておきましょう。例えば不動産の賃貸業などは、今後、どの事業者も行う可能性があるかもしれません。
ポイント3.たくさん書きすぎない
いつか行う可能性があるからといって、あれもこれも目的にしたのでは、実際に何の事業を行っている会社か分からなくなってしまいます。
事業の目的の記載数に制限はありませんが、多くとも20~30項目を目途に目的を設定しましょう。
ポイント4.目的の最後に「前各号に付帯関連する一切の事業」と記載する
事業が軌道に乗ってくると、最初に目的で定めた事業に関連する仕事が出てくることがあります。目的の最後に「前各号に付帯関連する一切の事業」と入れておけば、目的を追加変更することなく、それらの関連業務を行うことができます。
今回はここまで。
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