起業家に伝えたい大切なこと

起業の動機ごとに異なる起業するときの注意点

起業家バンク事務局

2019.01.21

起業家が「起業するきっかけ」、つまり起業動機は大きく次の4種類に分かれています。

1.能力・経験を活用したい
2.ニーズを発見した
3.他者から依頼された
4.己の信念を貫きたい

この4種類はそれぞれ特徴が違っていて、起業後に注意すべき点も異なります
この記事では1~4の特徴と注意点を解説しています。

1.「能力・経験を活用したい」型

特徴

起業で最も多いパターンが、この「能力・経験を活用したい」型です。会社での勤務経験を活用して仕事を始めたり、調理士や美容師として修業した人が自分の店を構えたりする起業がこれに当たります。この他に、フランチャイズや販売代理店で起業するなど、勤務経験はなくても「自分の能力でできること」の範囲内で起業する場合も、この型に該当します。

注意点

この「能力・経験を活用したい」型の注意点は、「ライバルが多い」ことです。よほど突出した能力や経験がない限り、同業者が多いことを念頭におきましょう。したがって、事業を成功させるには、ライバル企業と違う特色を出す工夫をしなければなりません。

ただし、特色を付けることに執着しすぎると、自分の色(強み)が消えてしまうので注意してくださいね。人と違うことをしようとして、不得意なことをする必要は全くありません。自己分析をしっかりと行い、自分の得意分野から他者と違う色を見つけるといった努力が必要です。

2.「ニーズを発見した」型

特徴

社会で起きている問題、不都合、困りごとなどを解消する目的で起業するタイプです。「ニーズを発見した」型は、1の「能力・経験を活用したい」型と違ってライバルは少なくなります。

なぜなら、ライバル企業が活躍しているのであれば、そもそも社会で起きている問題、不都合、困りごとなんて存在しないはず、だからです。「ニーズを発見した」ということは、まだ誰にも解決できていない、つまりライバル企業は少ないと考えていいでしょう。

注意点

この「ニーズを発見した」型は、マーケティングが非常に重要です。商品やサービスの内容はもちろんのこと、広告や営業といった周知活動も大切です。

既に誰かが商売をしていればニーズは満たされているはずなので、「ニーズを発見した」型は、基本的に新しい商売になります。新しい商売は「能力・経験を活用したい」型と違って、事業内容がお客さんに伝わりづらいのです

例えば、カレー屋が開店したら、黙っていても「あっ、カレー屋だ!」とお客さんは分かるわけです。美容室でも同じですよね。社会に既に存在している商売なので、お客さんが事業内容をイメージできるのです。

しかし、新しい商売は、黙っていたら何の商売なのか分かりません。この「ニーズを発見した」型は、自分の商売がどんなニーズを満たすのかを広く知らせることが大切です。お客さんの頭に事業内容をイメージさせることを意識しましょう。

3.「他者から依頼された」型

特徴

「仕事を発注するから、やってくれないか?」と依頼されて起業するタイプです。建設業、運送業、製造業に多いですね。仕事を出してくれる相手にもよりますが、経営的に最も安定するのが、この「他者から依頼された」型になります。起業当初から売上が見えているので、経費だけしっかり管理しておけば赤字になることはありません。

注意点

注意点は「社運を相手に握られること」です。取引先が経営難となってしまうと、自分はまじめに仕事をしていても一緒に経営難となってしまいます。また、先方の方針や担当部署が変わると、契約が打ち切られることもあります。

この「他者からの依頼型」は、仕事をくれた相手とは別の取引先を探すことに力を入れましょう。自分がやっている仕事は明確なので、取引先は見つけやすいはずです。いくつかの企業と取引をして、リスクヘッジを心がけましょう。

4.「己の信念を貫きたい」型

特徴

「己の信念を貫きたい」型は、とにかく自分がやりたいことを商売にするタイプの起業です。1~4の「起業のきっかけ」の中で、もっとも美しく、もっともリスクが高い起業です。

注意点

己の信念とお客さんの求めることがマッチしていればいいのですが、ミスマッチしていると事業はまったく成り立ちません。お金を稼がないと「己の信念は貫けない」と、割り切るのもいいかもしれません。この「己の信念を貫きたい」型は、リスク回避のため、1~3のどれかを抱き合わせる方法が有効です。

つまり、

己の信念+「能力・経験の活用」

己の信念+「ニーズの発見」

己の信念+「他者からの依頼」

です。結局、お金を払ってくれるのはお客さんなので、お客さんの方を少し向いてもいいかもしれません。

まとめ

ひとくちに起業といっても、人それぞれ千差万別です。自分の起業タイプをしっかり見極めて、特徴と注意点を理解しましょう。

今回はここまで。
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