メガバンクから聞いた集客できない士業が実践すべき5つのこと
国家試験に合格したものの、 せっかくの資格を活かせずに苦労していませんか?
弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、中小企業診断士などの士業ビジネスは、豊富な専門知識があるにもかかわらず、起業直後の売上がゼロの連続ということも珍しくはありません。
その原因は、やはり集客力不足の一点に尽きます。
この記事では「どうやって集客したらいいんだろう」と悩んでいる起業して間もない士業の方、もしくは、これから起業する士業の方のために、今すぐ実践してほしいことを5つ紹介しています。
1.地域で一番になれる専門分野をつくること
大勢の中から選ばれる専門家となる
通常、同じ資格を持つ士業は大勢いて、国家試験の合格者が全員独立するわけではないものの、毎年多くのライバル士業が生まれてきます。お客様から見れば、あなたも大勢の士業の中の1人です。その大勢の中でキラリと光らなければ集客はできません。ここで最も有効な集客方法は、エッジの効いた尖った専門分野をお客様に訴求することと断言します。
お客様に伝わるのは1センテンスだけ
忙しいお客様はあなたのことを詳しく理解する時間がないため、あなたのことを「〇〇をやってくれる専門家」としか認知してくれません。集客するためには、この〇〇に入る専門分野をしっかり選択する必要があります。例えば、「起業のサポートをしてくれる専門家」ではなく、「創業時の事業計画書を作成してくれる専門家」など、この〇〇は、より具体的でなければなりません。
一番になれる専門分野を探そう
あなたが選択する〇〇は、あなたが地域で一番になれる専門分野でなければなりません。、一番になれるのであれば、たとえ業務の範囲(商圏やターゲット)が狭くなっても問題はありません。むしろ、一番になれるまで、どんどん範囲を狭めていくべきです。
私は「何でもできます!」といった幅広なPRが、お客様の心に刺さり、集客に繋がることはありません。お客様の母数は少ないけれど、守備範囲にいるお客様の心には必ず刺さるサービスを意識して磨き上げましょう。
2.たくさんの人と出会うこと
範囲を狭めても、同業の士業とバッティングするとき
たとえば税理士や司法書士は、主要な業務が税務や登記であり、範囲を狭めても同業の士業とバッティングすることが多々あります。他の士業に関しても、もともとの業務の範囲が狭い場合は、範囲を狭めたとしても「一番になれる専門分野」を設定することが難しいこともあるでしょう。このような場合、どうすればいいのでしょうか?
このようなケースにおいては、上記で説明したとおり、あなたは大勢の士業の中の1人でしかありません。そのため、ライバル士業に先駆けて集客するには、お客様にとっての「特別な存在」に成る必要があります。特別な存在といっても難しく考える必要はありません。
お客様は直感や感情で取引先を決めている
人とのコミュニティが、顔見知り>気軽に話せる存在>お気に入り(ファン)というように段階的に深まっていくとしたら、顔見知りの数が増えるほど、あなたのことを気に入るお客様が増える計算になります。お客様から見て、あなたが提供するサービスが他の士業と大差がない場合、お客様はメリット・デメリットといった理屈で取引先を決めるのではなく、単純に顔見知りかどうか、好きそうか嫌いそうかなどの直感や感情で取引先を選びます。
友人の紹介、公的機関等が開催する会合、有志の朝会議など、人と出会う場は沢山あります。相場よりも安い価格で仕事を引き受け、顔見知りのお客様を増やすといった方法も考えられるでしょう。いずれにせよ、自分から動かなければ、人と出会うチャンスは訪れません。人と出会う機会を見つけに積極的に行動しましょう。
3.オンラインサービスを作ること
人と出会うことが苦手なとき
人と出会って話すのが苦手、という士業も少なくありません。人好き、話好き、ゴルフ好き、お酒好きであれば人との付き合いも楽しいでしょうが、これらがさほど好きでなければ、人との出会いは苦痛に感じるかもしれません。
このような人との出会いが苦手な士業でも、オンラインでできるサービスがあれば心強いです。オンラインで対応できるサービスを展開すれば、商圏が全国に広がるので潜在顧客の数を一気に広げることができます。また、お客様と対面打ち合わせなしでサービスを提供できるため、打ち合わせの日時を調整することなく効率的に仕事を進めることができます。
オンラインサービスを展開するときの留意点
オンラインサービスを展開するにあたり、留意することが1つあります。それは、可視化できないサービスをインターネットで売るのは簡単なことではないということです。士業とはいえ、会ったこともない人を信頼して金銭のやり取りをするのは、お客様にとって非常にハードルが高いことであることを知っておきましょう。
あなたがいくら信頼できる人物であったとしても、お客様は「あなたが本当に信頼できる人物であること」を知る術はありません。ホームページを作って公開すれば自然とお客様が集まってくる、なんて都合のいい話はありません。むしろ、何もしなければ、お客様はずっと集まらないと考える方が現実的です。
インターネットから集客する方法
インターネットから効果的に集客するためには、ユーザビリティを意識した適切なホームページを制作し、事業の概要、サービスの流れ、事業にかける想いなど、お客様からの信頼・共感を得られる情報をしっかりと掲載し、適切な方法で広告、SEQ対策(MEO対策)を行う必要があります。ホームぺージの制作費や広告費をケチりすぎることなく、必要経費として投資を継続しましょう。
4.士業とシナジーのある新事業を始めること
士業とは別のビジネスにチャレンジしてみませんか?
よくある具体例として、税理士が行う保険販売、社会保険労務士が行うRPO、行政書士が行う外国人の技能実習仲介(有料職業紹介)などです。いずれも士業とは別の法人格でビジネスを展開し、シナジー効果を上げています。経営学用語でいえば範囲の経済にあたりますが、事業を多角化することで一段と効率的に事業活動をすることができ、かつ士業の売上の増加またはトータルコストの削減に繋げることができます。
5.公的機関から公募される業務委託を引き受けること
国や自治体などの公的機関は定期的に専門家を公募しています。
自分の専門分野に関わりのある機関のホームページを確認し、公募情報が掲載されていないか確認しましょう。公的機関の仕事を受託することで仕事の経験値が上昇しますし、仕事に役立つ新しい出会いも期待できます。
また、国や自治体だけではなく、中小機構や商工会・商工会議所、〇〇センターなど公的な企業支援機関などでも同様に専門家を公募しています。公募が始まる時期は、例年1–3月が多く、この時期を逃すと公募数が大幅に減ってしまいます。業務委託の引き受けを考えている方は、この時期の公募は必ず目を通すようにしましょう。
【公募している公的機関の例】
中小機構
https://www.smrj.go.jp/
ミラサポ
https://www.mirasapo.jp/
まとめ
ここまでご精読いただきありがとうございました。
世の中にはYoulubeやインフルエンサーの活用など集客方法は多様にありますが、士業ビジネスと相性のいい集客方法は上記のように限られます。選択肢が少ない分、やることは明確なので早期に自分にあった集客方法を構築しましょう。
この記事があなたの集客の一助になれば幸いです。ありがとうございました。
今回はここまで。
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