2025(令和7)年度の小規模持続化補助金の内容
令和6年12月17日に令和6年度補正予算が可決され、12月18日に経済産業省(中小企業庁)から小規模事業者持続化補助金の概要が発表されました。この記事では、その資料に基づき、小規模事業者持続化補助金の制度内容について解説しています。
小規模事業者持続化補助金とは
商業・サービス業の場合は常用従業員数5名以下、その他の業種の場合は常用従業員数20名以下の、個人事業主および中小企業が利用できます。
店舗のリフォーム費用、機械の導入費用、ホームページの制作、チラシの配布、展示会の出展といった販売促進に使える補助金で、幅広い業種・用途に活用することができます。起業前には使えませんが、起業直後から申請することができるため、起業家や小規模事業者が最も注目する補助金の1つです。補助上限250万円、補助率は最大3/4で補助を受けられます。
2025年度も小規模事業者持続化補助金は実施予定
2025年度も小規模事業者持続化補助金が継続されることが、令和6年度補正予算案により明らかになり、持続化補助金の概要も公表されました。概要には、「政策の原点回帰を行い、経営計画の策定に重点化するため、複数ある特別枠を整理」したとあり、これまであった卒業枠と後継者支援枠が廃止されています。
(※1)インボイス特例の要件を満たす場合は、補助上限額に50万円が上乗せ
(※2)賃金引き上げ特例で申請する場合、赤字事業者の補助率は3/4に優遇
申請類型や特例を利用するかどうかで、補助金の上限や補助率が異なります。以下が主要な枠組みです。
一般型(通常枠)
補助率:2/3(賃金引上げ特例を選択した赤字事業者は3/4)
上限金額:50万円
• インボイス特例
免税事業者から課税事業者に転換することで、50万円上乗せ
• 賃金引上げ特例
事業内最低賃金を50円以上引き上げる事業者に、150万円上乗せ
創業型
認定市区町村による「特定創業支援等事業の支援」を受けた事業者が対象(創業後、3年以内)
補助率:2/3
上限金額:200万円(インボイス特例を選択で50万円上乗せ)
採択者数は、前年よりも増える見通し
2025年度も小規模事業者持続化補助金が実施される予定ですが、小規模事業者持続化補助金が実施されるといっても、採択者数が少ない(申請しても通りにくい)と不安ですよね。
基本的に、補助金の採択者数は予算規模の大きさによって変動します。前年度の小規模事業者持続化補助金の予算規模は、他の補助金を含めて、2000億円となっていました。しかし、今回の小規模事業者持続化補助金の予算規模は、総額で3400億円となっています。
・前年の令和5(2023)年度 補正予算の概要
・今回の令和6(2024)年度 補正予算の概要
新たに「中小企業成長加速化補助金」という補助金が創設されて、同じ予算の中に組み込まれているので、単純な比較はできませんが、予算規模は前年度の予算総額2000億円から1400億円の増加となっており、大幅な増額となっています。これだけの増額がされている以上、採択者数は減ることはなく、むしろ増えることが期待されます。この機会を活かすためにも、まずは自社の経営をしっかり見直し、持続可能な経営を目指した経営計画を作成しましょう。その上で、販路開拓など具体的な取り組みを検討し、小規模事業者持続化補助金の申請に挑戦しましょう!
次回の公募スケジュール
次回のスケジュールは、現時点で公表されていませんが、これまでの動向を考えると、2025年2月~3月にかけて公募があると思われます。通常、補助金は電子申請で行うので、後で慌てないように、申請に必要な「GビズIDプライムの取得」を進めておきましょう。また、創業型で申請する場合は、認定市区町村が実施する「特定創業支援等事業」による支援を受けておくことが必要です。今から準備を進めておくことで、スムーズに申請手続きを進めることができます。
まとめ
今回ご紹介した小規模事業者持続化補助金を含め、補助金や助成金の情報は常に変化しています。起業家バンクでは、タイムリーな補助金・助成金情報をご案内する「資金調達アシスタント」サービスを提供しています。また、補助金申請のサポートも行っておりますので、具体的な検討を進めたい方、気になる点がある方は、どうぞお気軽にお声掛けください。
今回はここまで。
お役に立てたでしょうか?
起業、融資、補助金などについて知りたいことがあれば、公式LINEからお尋ねください。匿名でのご相談にも広く対応しています。営業や勧誘は一切行いませんので、お気軽にお問い合わせください。
公式LINE:友達登録
https://page.line.me/vwf5319u